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抗酸化LDL剤の開発コンセプト
メタボリックシンドロームという言葉が広く喧伝されておりますが、コレステロールやLDLそれ自身は生体にとって必須成分であり、その中の酸化LDLだけが、実は動脈硬化をきたして冠動脈疾患の原因となっております。
しかし、この酸化LDLだけを除いたり分解したりすることはいまだ成功しておりません。ひとつには酸化LDLはただひとつの経路をへて形成される単一のものではなく、構造的には複数のものからなるということも原因であります。また、一般の方々にとってそれが、がんにおけるほどの緊急のものとしては捉えられていないということもあります。
しかし、この酸化LDLに基づく心不全が死亡原因としてとくに高い方々がおります。それは腎不全等により長年透析を受けられているかたがたです。この方々にとっては、酸化LDLだけを選択的に除去できるか否かは、その後の健康にとても重要なことです。わたしたちはいまだ達成されていないこの酸化LDLだけを血液浄化中に除くシステムを開発しております。
